衆院選、安倍首相率いる自民が圧勝 与党で3分の2超え
東京(CNN) 日本の衆院選が22日に投開票され、安倍晋三首相率いる与党・自民党は連立を組む公明党と合わせて獲得議席が全体の3分の2を超える圧勝を収めた。
安倍氏は記者団との会見で、直近の課題は北朝鮮への対応だと述べ、選挙で得た国民の信任に基づいて強い外交策を取るとの姿勢を示した。
同氏は与党勢力の強化を狙って衆院解散・総選挙に踏み切っていた。選挙での圧勝を受けて首相続投が確実となり、今後さらに安全保障戦略や平和主義の見直しを進めるとみられる。
北朝鮮からの脅威が強まるなかで、安倍氏は今年5月、自衛隊の存在を明記するなどの憲法改正を2020年から施行したいと表明していた。
この提案は、戦後日本の根幹にかかわる問題として議論を呼んでいる。憲法改正の発議には衆院全体の3分の2以上の賛成が必要とされる。
衆院選は安倍政権の支持率が低水準から回復し始める一方、野党勢力が混乱のさなかにあるタイミングで実施された。
東京都の小池百合子知事が先月立ち上げた新党「希望の党」も、有力な候補者を擁立することができなかった。小池氏は訪問先のパリで「大変厳しい結果だ」と認め、敗因を分析したいと述べた。
選挙後の安倍氏はまず、来月初めに初のアジア歴訪で訪日するトランプ米大統領を迎えて会談に臨む予定。安倍氏は昨年末に当選直後のトランプ氏と会談し、就任後の2月にも同氏の別荘を訪れるなど親交を深めてきた。両氏はともに、北朝鮮の核ミサイル開発に強く反対する立場を示している。