子どもの喫煙、インドネシアで拡大<下> 広告や販売の規制緩く
たばこは1本単位で購入でき、低所得層にとってより手ごろな価格になっている。スリストヨワティ氏によれば、大半の売り場やキオスクでは、12本入りの箱の値段はわずか1ドル(約110円)だという。
インドネシアの全34州は2012年以来、たばこのばら売りを禁じる規制を導入しているが、実施状況はそれほど効果的とは言えない。
保健省は現在、今度こそたばこの誘惑に対抗するため、他の省庁や世界保健機関(WHO)といった国際組織との連携を進めている。
禁煙を試みている人への支援拡充や、たばこの害についての人々の意識向上にも取り組みたい考えだ。また、2005年に成立した公衆衛生に関する世界規模の条約「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」への加入に向けた動きも強化している。
こうした措置がすべて整ってようやく、アルディ君のメッセージがこれを必要とする人の元に届くかもしれない――喫煙の誘惑に直面している小さな子どもたちの元に。
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