中国沖で衝突・炎上のタンカー、一部爆発 捜索船は退避
北京(CNN) 中国沖の東シナ海で石油タンカーと貨物船が衝突した事故で、上海沖でここ数日にわたり炎上していたタンカーの一部が10日に爆発した。中国当局が明らかにした。行方不明者31人の捜索を行っていた救助船は爆発により退避を余儀なくされた。
パナマ船籍の石油タンカーと香港船籍の貨物船は6日夕に衝突した。タンカーはその後、炎上しながら上海と日本の間の海域を漂流しており、中国当局は8日、爆発の恐れがあると警告していた。
タンカーには衝突時、イラン人30人とバングラデシュ人2人が乗船していた。これまでのところ生存者は見つかっておらず、収容された遺体は1体のみ。中国運輸当局によれば、貨物船の側では乗員21人全員が救助された。
同当局は爆発前の状況として、タンカーの近くで船舶14隻が行方不明者の捜索に当たっていたと明らかにした。タンカーをとらえた画像には、他の船舶が放水で消火に当たるなか、船体から大量の黒煙が立ち上る様子が映っている。
タンカーの規模は全長274メートル、排水量8万5000トン以上と、米海軍のニミッツ級空母とほぼ同程度。