キューバ、ディアスカネル氏を新議長に推薦 カストロ時代に幕
キューバ・ハバナ(CNN) キューバの人民権力全国会議は18日、ラウル・カストロ国家評議会議長(86)の後任として、ミゲル・ディアスカネル国家評議会第1副議長(57)を推薦した。国家評議会議長はキューバ政府のトップに当たる役職。
ディアスカネル氏の指名により、キューバ最高指導者の地位はカストロ一族以外の人物が継ぐ見通しとなった。大半のキューバ人にとって人生で初めての光景だ。
1959年に故フィデル・カストロ前議長がキューバ革命を主導した時、ディアスカネル氏はまだ生まれてもいなかった。
フィデル氏は長年、死ぬまで議長職にとどまる意向を示していたが、腸の手術の結果が思わしくなかったことを受け、退任を余儀なくされた。16年に死去している。
フィデル氏の後はラウル氏が継ぎ、国家元首と共産党第1書記、軍トップの座に就任。革命を「豊かで維持可能」なものとすると約束していた。
今回ラウル氏が議長職を退く背景には、キューバ革命の存続を確実にするため、自身も監督できる状況で政権移行を始めるのが最善との判断があるとみられる。
ディアスカネル氏はかねて、カストロ兄弟の方向性を踏襲する考えを表明。先日キューバの未来に関するビジョンについて問われた際も、記者団に「私は継続性というものを信じる」「今後も常に継続性が保たれていくと思う」と述べていた。