トランプ大統領、DMZでの米朝会談を提案 金委員長も同意
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は4月30日、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談について、韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯(DMZ)で行う案を打ち出した。米朝首脳会談の場所についてトランプ大統領が公の場で言及したのは初めて。
北朝鮮情勢に詳しい当局者によれば、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領の説得に応じて金委員長も、トランプ大統領との会談の場としてDMZは最もふさわしいとの認識で一致したという。
トランプ大統領はツイッターに、「会談の場として膨大な数の国が検討されている。だが南北の国境上にある平和の家/自由の家の方が、第三国よりも代表的で重要で持続的な場所ではないだろうか。聞いてみただけだが」と投稿した。
同日午後に行われたナイジェリアのブハリ大統領との共同記者会見では、DMZでの会談について「気に入らない人もいれば、非常に気に入った人もいる。私はこれをアイデアとして投げかけた」と語り、韓国の文大統領を通じて、このアイデアを北朝鮮にも伝えたことを明らかにした。
「私がこの案を好きなのは、実際にそこにいるからだ。事がうまく運べば、第三国ではなく、その場所での素晴らしい祝典になる」とトランプ大統領は言い添えた。
先週の時点でトランプ大統領は、会談の候補地が2カ国に絞り込まれたことを明らかにしており、複数の米当局者は、シンガポールが筆頭候補だと話していた。しかしトランプ大統領がDMZを推す姿勢を明白にしたことで、側近の間で再検討が行われる公算は大きい。