中国、カナダ元外交官を拘束 ファーウェイ幹部の逮捕と関連か
香港(CNN) 国際シンクタンク「国際危機グループ(ICG)」は11日、同団体の上級顧問を務めるカナダの元外交官、マイケル・コブリグ氏が中国で拘束されたとの情報が入ったことを明らかにした。
ICGは声明で、コブリグ氏の行方に関する情報の収集と迅速、安全な解放に向けて全力を尽くしていると述べた。
中国政府から同氏に関するコメントは出ていない。
コブリグ氏はカナダ外交官として北京と香港に駐在した経験があり、流ちょうな中国語を話す。ICGには昨年2月から勤務し、北東アジア部門を担当していた。ソーシャルメディアへの投稿は9日まで続いていた。
カナダ当局は今月1日、中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)の孟晩舟(モンワンチョウ)最高財務責任者(CFO)を逮捕していた。孟氏は米国の対イラン制裁に違反した疑いで、米国へ身柄を引き渡される可能性がある。
これに対し、中国共産党機関紙「人民日報」は9日付の社説で「中国市民を凶悪犯罪者のように扱い、基本的人権を踏みにじり、尊厳を傷つける。これが文明国のすることだろうか。人々の怒りを買わずにいられるだろうか」と、強い反発を示していた。
米国務省の報道官は11日の会見で、コブリグ氏拘束の知らせに懸念を示した。カナダによる孟氏の拘束については、法廷文書からみて正当な理由があることは明らかだと述べた。
ロイター通信は、米政権が国内の企業幹部や市民に向け、中国への渡航に注意するよう促す新たな勧告を検討していると伝えた。