猛烈な熱波襲来、平年を14度上回る高温 豪州
(CNN) 夏季の最中にあるオーストラリアの気象局は27日、同国南東部の大半の地域が平年のこの時期と比べ最大で14度も高い過酷な熱波に襲われたと報告した。
ニューサウスウェールズ、ビクトリア、サウスオーストラリア各州の一部地域では27日、4日連続の40度以上を観測。サウスオーストラリア、ビクトリア、ウエスタンオーストラリア各州の一部地域では最高度の危険性などを示す火災警報が発令された。
CNNの気象担当者によると、熱波は豪州大陸の多くの地域上空をここ数日間覆う高気圧が原因。影響を受ける州の一部では火気使用が禁止されたとし、ウエスタンオーストラリア州の一部地域では気温が45度を超える可能性があるとした。
オーストラリアでは太平洋上で形成されるエルニーニョ現象への警報が最近出されていた。太平洋の熱帯海域における海面水温の高温化をもたらす現象で、豪州南東部の多くの地域により高温、より乾燥した気候を生じさせる。
オーストラリアの1月は通常、夏季で最高に暑い時期となっている。今回の熱波は、来年初期に到来しそうなより激しい異常気象の予兆との不安も出ている。
同国の主要都市シドニーでは今年1月、47.3度という過去約80年で最高気温を観測していた。1939年には47.8度の過去最高を記録していた。
今年年初の熱波は野生生物にも大きな被害を与え、オオコウモリ数千羽が脱水症状で死んだ。冬季の8月には異例の高温や乾燥気候に襲われ、一部地域が深刻な干ばつに見舞われた。