英議会、内閣不信任案を否決 続投のメイ首相は妥協訴え
ロンドン(CNN) 英議会は16日夜、メイ内閣に対する不信任決議案を採決し、反対多数で否決した。メイ氏は数時間後の演説で、「党利党略を排し」、一丸となって欧州連合(EU)離脱の妥協案に取り組むよう各党に訴えた。
不信任投票の結果は賛成306票、反対325票だった。議会では前日、メイ氏のEU離脱案が230票差という歴史的大差で否決されていた。
メイ氏は不信任投票後に演説し、「過去24時間の出来事は国民の動揺を招くだろう」と認めつつも、一丸となって「今後の道筋を模索する」よう議員に呼びかけた。
メイ氏は「議員は自分たちが何を望まないのかを明確にした」と指摘。そのうえで「我々は結束して建設的な取り組みを進め、議会として何を望むのかを示していく必要がある」と述べた。
既に一部野党の指導者と「建設的な会談」を持ったといい、17日にはさらなる協議を行うとしている。
一方、野党・労働党のコービン氏は、メイ氏が「合意なき離脱」の回避に同意するまで協議は行わないと強調。「今後の道筋について前向きな話し合いを持つ前に、政府は合意なき離脱という破滅的な展望や、それに伴うあらゆる混乱を明確に取り除かなければならない」と述べた。
不信任投票では、前日に離脱案に反対した議員の多くが首相支持に回った。離脱案否決を主導した保守党内の右派も、反コービンの立場で結束した。