サイクロンで壊滅的被害、死者千人超か モザンビーク
(CNN) アフリカ南東部モザンビークのニュシ大統領は18日、サイクロン「イーデイ」による同国内の死者は1000人を超す恐れがあると明らかにした。
ニュシ大統領が国営ラジオを通じて行った発表によると、これまでに確認された死者は84人あまりだが、1000人以上が死亡した可能性がある。大統領はさらに「10万人が危険にさらされている」と付け加えた。
ラジオ演説に先立ち現地を上空から視察したニュシ大統領は、「河川の堤防が決壊して村を全滅させ、集落を孤立させている。上空からは、遺体が浮いているのが見えた」と語った。
サイクロンは14日にモザンビーク中部のベイラに上陸し、隣国のジンバブエとマラウイを直撃した。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)によると、当初この3カ国の死者は150人以上と推定されていたが、実際の死者の数はこの推定を大幅に上回る恐れがある。
サイクロンが上陸したベイラは壊滅的な被害が出て孤立状態に陥っているといい、IFRCの担当者は「通信網が完全に寸断され、道路は破壊された。到達できない被災地もある」と話している。
一方、ジンバブエの政府報道官は18日の記者会見で、同国では89人の死亡が確認されたと述べ、被災者に届ける医薬品や食料を手配していると説明した。