北朝鮮、在スペイン大使館襲撃を「テロ」と非難
(CNN) 北朝鮮当局は31日、スペインの首都マドリードの北朝鮮大使館で2月に起きた襲撃事件に初めて言及する声明を出し、「重大なテロ攻撃」としてスペイン当局の捜査を求めた。
北朝鮮外務省は声明で、武装グループが大使館職員を「縛り付け、殴り、拷問した」後、コンピューターを持ち去ったと主張。米連邦捜査局(FBI)など反北朝鮮集団による犯行との「うわさ」を注視していると述べた。
大使館襲撃は「不法侵入」で「国家主権の重大な侵害」だと非難し、スペイン当局に対して「関連の国際法に基づいた」捜査を求めている。
事件では北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)体制打倒を目指す団体「自由朝鮮」が犯行声明を出したが、武器を使った襲撃ではなく、他国の政府が関与したり、事前に把握していたりした事実もないと強調した。
ただしスペインの裁判所によると、同団体のリーダーとされる米国在住の人物が事件の5日後、FBIに接触し、大使館から持ち出した音声記録などの情報提供を持ち掛けたという。一方、米国務省の報道官は声明で、米政府は事件に一切関与していないと述べた。
マドリードの警察が引き続き事件を捜査している。