降機急ぐ乗客、旅客機の非常ドア開け逮捕 中国
北京(CNN) 中国・上海近くの空港に着陸した旅客機便が駐機場内で待機している際に、65歳の男性乗客が座席近くの非常ドアをむりやり開いて機外に出ようとして逮捕される騒ぎがこのほどあった。
航空機の安全を妨害した容疑で逮捕されたが、行列を作る他の乗客より早く降りようと思い込んだ末の行動とみられる。地元メディアによると、容疑者は旅客機に乗るのは初めてとし、乗降などに関する安全上の手続きは知らなかったと主張している。
容疑者は10日間勾留される処分を受けた。
非常ドア周辺には違法行為などを警告する表示があったという。男性は非常ドアを開けたものの地上へ降りる階段などがないことを見つけていた。その後、乗務員や空港の警備要員に囲まれて、連行されていた。
騒ぎは先月21日、東部の山東省済南市を飛び立ち、上海近くの普陀区の空港に着陸した便で発生していた。
内外の航空路線では近年、中国人乗客の物議を醸す行動が目立ち、中国のイメージ低下にもつながっている。
事態を懸念する中国の習近平(シーチンピン)・国家主席も2014年のモルディブへの公式訪問で海外に出かける中国人観光客に対し適切な態度を示すよう求めてもいた。ただ、この呼び掛けが奏功しているとは言えず、その後も旅客機内などで眉をひそめさせるような中国人乗客の振る舞いが続出している。