豪州のひき逃げによるカンガルー殺戮、19歳男を逮捕
(CNN) オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州トゥラビーチ地区で先月下旬、車にひかれたカンガルー20匹の死骸(しがい)が民家近くに散乱しているのが見つかった問題で、州警察は3日、19歳男を逮捕、訴追したと発表した。
地元のCNN系列局「7ニュース」によると、多くの死骸(しがい)は近辺の民家前の芝生に放置されるなどしていた。殺されたカンガルーには子どもも含まれていた。
容疑者は拷問や動物を死なせた罪に問われている。保釈金を支払って釈放されたが、犯行の動機は伝えられていない。
地元の野生生物保護団体「WIRES」の関係者はCNNの取材に、今回のような殺戮(さつりく)は過去20年なかったと異例の事件であることを指摘。生き延びた子ども3匹を保護していると述べた。
住民は「朝起きて自宅の芝生にカンガルーの死骸が散乱していることに衝撃を受けた」とも語った。
カンガルーは豪州に固有の動物で、スポーツチームのマスコットに採用されるなど国民の愛着は強い。2016年の報告書によると、国内に生息する個体数は4400万匹以上で、総人口の約2倍ともなっている。