ユダヤ教礼拝所近くで銃乱射、2人死亡 容疑者1人逃走中
(CNN) ドイツ東部ハレで9日、シナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)付近で銃撃事件が相次ぎ、地元警察によると2人が死亡、数人が負傷した。9日はユダヤ教の祭日「ヨム・キプル」だった。
同日正午ごろ、市内のシナゴーグ近くで女性1人が殺害された。続いて600メートルほど離れたケバブ店で男が発砲、男性1人が死亡した。インターネットには、発砲した男が撮影したと思われる35分間の動画が投稿された。
連邦捜査当局によると、事件には容疑者3人が関与した可能性があり、警察が行方を追っている。少なくとも1人は逃走中で、当局は住民に外出を控えるよう呼びかけた。
容疑者1人は逮捕された。ドイツ連邦警察はこの容疑者について、27歳の男だったとしている。
警察は同日午後も、ハレから約14キロ東部の町で捜索を続けた。
ドイツの治安当局者はCNNの取材に対し、今回の銃乱射事件は極右思想が動機だったとの見方を示した。
ドイツのメルケル首相は犠牲者の家族に哀悼の意を表した。
ネットに投稿された動画は、容疑者のヘルメットに装着したカメラで撮影されていた。動画の中で容疑者は、ユダヤ人虐殺の史実を否定し、世界の問題の一部はユダヤ人に根差していると主張。容疑者が複数の相手を銃撃し、シナゴーグやケバブ店を含む複数箇所で車に乗り込む場面が映っている。
この動画は、主にゲームのライブ中継に使われるストリーミングサービスのツイッチに投稿された。
ツイッチの広報は、犯行現場のライブ中継と思われる動画が投稿されたことを確認。この動画の削除と関連するアカウントの停止に当たっていることを明らかにした。
Irre! #Halle via @MDR_aktuell pic.twitter.com/0SLLBaGF5O
— Michael Ziesmann (@M_Ziesmann) 2019年10月9日