ウクライナ機墜落、操縦士の過失は「考えられない」 航空会社幹部
(CNN) ウクライナ国際航空は8日、イランの首都テヘランの国際空港で同日起きた自社の旅客機墜落を受けて声明を発表し、搭乗していた乗務員の飛行経験を踏まえれば過失が原因の墜落とは考えられないとの見解を示した。
運航担当の副社長はこの中で、テヘランの空港は離着陸が容易な空港ではないと説明。同航空はここ数年、この空港を使い米ボーイング社製737型旅客機の訓練を実施し、非常事態発生に備えた操縦士の技量や能力向上を図ってきたとも主張した。
墜落機は2016年製造の737―800NG型だった。ウクライナの首都キエフへ向けて離陸直後に墜落、乗客乗員の176人全員が死亡した。
墜落を受け、イラン当局は初期段階の見方として、エンジン不調や技術的な問題が原因とも指摘していた。
同航空の副社長は声明で、同社が得たデータでは墜落機は最高で高度2400メートルまで上昇していたと主張。「乗務員の経験を考えれば、過失が起きた可能性は最小限」とし、「過失が生まれた事態は想定さえしていない」とも述べた。
米連邦航空局(FAA)の元幹部によると、飛行データが突じょ消失する前に高度約2400メートルに達していた事態を踏まえ、極めて異例であり何か致命的な出来事の発生を示唆していると指摘。エンジン不調があっても旅客機は飛行続行が可能で、操縦士は通常、交信や機体立て直しなどの時間が得られるとも述べた。