ブラジル大統領が新型コロナと肺の検査、「私に近づくな」と警告
(CNN) ブラジルのボルソナーロ大統領は6日、首都ブラジリアの大統領宮殿前に集まった支持者らに対し、新型コロナウイルスの検査と肺の検査を受けたことを明らかにした。
マスク姿で現れたボルソナーロ大統領は、「今病院から戻ったところだ。肺の検査を受けた。私の肺はきれいだ。少し前に新型コロナの検査を受けに行ったが、すべてオーケーだ」と語る一方、「(私に)あまり近づいてはいけない」と警告した。
ボルソナーロ大統領に発熱の症状があるという報道について、大統領報道官はCNNに対し、「その情報は持っていない。現時点でその情報については確認していない」と述べている。
ブラジルは新型コロナウイルスの感染者と死者が、米国に次いで世界で2番目に多い。同国保健省の6日の発表によると、これまでの死者は6万5000人以上、確認された症例数は162万3284例に上る。
ボルソナーロ大統領はこれまで、マスクを着けずに公の場に姿を見せ、支持者と抱き合ったりしていた。国内の症例数が増え続ける中でも経済活動の再開を促し、隔離措置や外出禁止令などを通じて感染の拡大を食い止めようとする自治体には非難の矛先を向けた。
数日前には、公共の場でのマスク着用を義務付ける法律の一部に対して拒否権を発動。ショッピングセンターや商店、宗教寺院、教育施設など、人が集まる閉鎖された空間でマスクを着用する必要はなくなった。ただし州や自治体がそうした措置を徹底させることはできる。