仏パリの感染状況が悪化、来週初めにも全面封鎖の恐れ
(CNN) フランス政府は1日、首都パリで新型コロナウイルスの感染状況が悪化しているとの認識を示した。来週初めにも再びロックダウン(都市封鎖)の措置が講じられる可能性がある。
フランスのベラン保健相は同日夕、パリの感染状況が過去24時間で一定の目安を超え、警戒レベルを最高に引き上げる見通しになったと述べた。
フランスで「最高警戒レベル」に達したとみなされるのは、感染者が10万人当たり250人の割合に達し、集中治療室における新型コロナ患者の病床占有率が少なくとも30%に上り、高齢者10万人当たりの感染者が100人を超えた場合となる。
パリ地域は既に後者の2つの基準を満たしている。
ベラン氏はパリ市内の病院で取材に応じ、向こう数日で事態の悪化が確認された場合、「早ければ5日にも、パリとパリ近郊に最高警戒レベルを適用せざるを得なくなる」と説明。4日にパリ市長や当局者を交えて各種指標を再確認する方針を示した。
パリ地域の保健当局トップは9月30日、地元ラジオの取材に対し、域内にある集中治療室の病床のうち34%が新型コロナ患者で埋まり、65歳以上の住民10万人当たりの感染者も100人を超えたと明らかにしていた。
20~30歳の感染者も10万人当たり450人と、非常に高い水準にあるという。
フランスでは既に南部マルセイユと海外県のグアドループが最大警戒地区となり、バーやレストランの閉鎖が命じられた。フランス保健省によると、最大警戒レベルではこのほか、厳格な衛生基準が適用されている場合を除き映画館や美術館などが閉鎖され、ビーチや湖周辺も閉鎖される場合がある。