新型コロナ感染、「基準値」以下は4カ国のみ 欧州
ブリュッセル(CNN) 欧州が新型コロナウイルスの新たな感染拡大の抑制に苦しんでいる。欧州で新型コロナウイルスの感染に関して「基準値」を下回っているのは4カ国にとどまっていることがわかった。欧州疾病予防管理センター(ECDC)が5日、最新の数字を発表した。
ECDCが設けているしきい値は7日間平均で10万人当たり20件。ECDCによれば、新型コロナウイルスの危険性は高く、感染の可能性も非常に高いほか、脆弱(ぜいじゃく)な人たちは非常に強い影響に直面するという。
ECDCの設けた値を下回っているのは、ドイツ(10万人あたり18.4件)をはじめ、フィンランド(同15.5件)、キプロス(同14.6件)、ノルウェー(同13.9件)の4カ国のみ。感染件数が多いのは、チェコ(同167.6件)や、オランダ(同140.3件)、フランス(同120.3件)など。
ECDCは先ごろ、欧州での死亡率が上昇していると明らかにしていた。
新型コロナウイルスの感染拡大抑止に向けて各国が新たな措置の導入に動いている。
アイルランドでは、緊急対応チームが国全体を対象とした最高水準の規制の導入を推奨した。
アイスランドは集会や一部の娯楽施設の閉鎖に関する新たな規則を導入した。
フランスの首都パリは警戒レベルが最高水準に引き上げられ、新たなロックダウン(都市封鎖)の可能性も出てきている。
ドイツの首都ベルリンは一部地域が危険性のある地域に指定された。
欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は自主隔離に入った。フォンデアライエン氏が出席した会議に後に新型コロナウイルス検査で陽性反応が出た人物が参加していたことを受けた措置。フォンデアライエン氏は5日、2度目の検査でも陰性だった。