台湾当局者、中国大使館員らと衝突して負傷 フィジー
(CNN) 台湾外交部によると、南太平洋の島国フィジーで今月、双十節(台湾の建国記念日に相当)を祝う催しの会場にいた台湾側の職員が、中国大使館員2人の暴力を受けて負傷した。
祝賀会は8日、首都スバ市内のホテルで開催された。外交部の報道官が19日、CNNに語ったところによると、中国大使館員2人が会場に乱入して出席者らの写真を撮ろうとした。2人は台湾側のスタッフが注意したのに反発して暴力を振るい出し、スタッフ1人が頭部を負傷して病院へ運ばれた。この職員が今も入院中かどうか、同報道官は明言しなかった。乱入した2人は現地の警察が場外へ連行したという。
一方、中国大使館は19日の声明で、大使館員らは会場前の公共スペースで任務遂行中だったと主張。台湾当局者らの挑発的な行動が原因で口論になり、大使館員1人が負傷したと述べた。
台湾の報道官は中国側の声明に対し、「事実を偽って人々を混乱させようとするたくらみだ」と強い反発を示した。
フィジーは1975年、太平洋諸国としては初めて中国を国として承認した。正式な国交のない台湾は、スバに「代表処」という民間の窓口機関を置いている。
在フィジー中国大使館は19日、台湾の代表処が双十節の祝賀会を開いたことは、台湾を中国の不可分の領土とみなす「一つの中国」の原則に反すると強調。フィジー当局の適切な対応を望むと述べた。