反政府デモ広がるタイ、7つの改憲案を採決 王室改革含む案は否決

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反政府デモが激化するタイの国会で、憲法改正をめぐる案の採決が行われた/Lauren DeCicca/Getty Images

反政府デモが激化するタイの国会で、憲法改正をめぐる案の採決が行われた/Lauren DeCicca/Getty Images

(CNN) タイの国会は18日、憲法改正に関わる7つの案について採決を行い、このうち2つを承認した。一方で王室改革を含む案は退けられた。タイでは軍事政権に抗議する全国規模のデモが激しさを増している。

若年層が主導するこれらのデモは過去5カ月間にわたって定期的に行われ、2014年の軍事クーデターで政権についたプラユット首相の退陣や国会の解散、憲法の改正などを求めている。

デモの参加者はこのほか、長年タブー視され犯罪に問われる可能性もある王室の改革も訴える。国王の権限の縮小を求めるこうした声は、王室に異を唱える動きとしてこの数十年で最も大きなものとなっていた。

採決の前日の夜には、首都バンコクにある国会議事堂の外でデモ参加者が警官隊や王室擁護のグループと衝突。催涙ガスや放水銃が使用される事態となった。

18日になると警察は実弾を発射したことも確認し、少なくとも2人が撃たれたと明らかにした。初めて実弾が使用されたこの時のデモでは55人が負傷した。

採決にかけられた7つの案のうち王室改革に関するものは1つのみで、現行の憲法を破棄したうえで、王室の章を含む新たな憲法を起草するという内容だった。

承認には国会議員の半数以上と上院議員の3分の1以上の賛成票が必要だったが、実際の賛成票は国会議員732人中の212票にとどまった。

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