トルコのクーデター未遂、数百人に終身刑
(CNN) トルコで2016年に起きたクーデター未遂事件で、大統領暗殺未遂などの罪に問われた数百人が26日、終身刑を言い渡された。
今回の裁判は、クーデター計画の司令部だったとされるアンカラのアクンジュ空軍基地に照準を絞り、475人が起訴された。
トルコ国営アナトリア通信によると、被告の大部分は終身刑を言い渡され、19人については憲法秩序を覆そうとした罪や大統領暗殺未遂の罪で有罪を宣告されて79回の終身刑を言い渡された。70人は無罪となった。
トルコのギュル司法相は判決言い渡しを受け、「トルコ司法は引き続き反逆者の責任追及を続ける」とツイートしている。
2016年7月のクーデター未遂は、民間人を中心に250人以上の死者を出した。イスタンブールと首都アンカラを戦車が走行し、イスタンブールの橋は兵士が封鎖。アンカラの国会議事堂では爆発が起きた。
起訴状によると、議事堂など政府の建物に対する爆撃や、エルドアン大統領の暗殺命令は、アクンジュ空軍基地から出されていた。
この事件をめぐってエルドアン大統領は、米国在住のイスラム指導者フェトフッラー・ギュレン師がクーデターを企てたとして非難した。ギュレン師は関与を強く否定している。
事件以来、トルコ政府はギュレン師の支持者に対する弾圧に乗り出し、10万人近くが逮捕され、政府機関の職員など15万人が解雇されている。