コロナ死者、昨年は300万人か 公式数字を大幅増 WHO
(CNN) 世界保健機関(WHO)は21日、新型コロナウイルスが原因による死者数は昨年、間接的な要因も含め世界規模で少なくとも300万人に達するとの暫定的な数字を発表した。
WHOが報告していた公式数字の180万人より120万人多い計算となる。21日に公表した2021年版の世界保健統計で述べた。
この報告書によると、新型コロナが死因とみられる人数を示す超過死亡は南北アメリカ大陸で134万~146万人、欧州地域で111万~121万人と推定。公式数字と比べ、南北アメリカ大陸では60%以上の増加、欧州大陸では倍増の水準となった。
他の大陸や地域でも同じく相当な数字上の差異があると指摘。アフリカ大陸、地中海東部地域、東南アジアや西太平洋地域を構成する106カ国のうち2020年に発生した超過死亡の数字を計算出来る十分なデータを保有しているのは16カ国のみである事実にも触れた。
超過死亡の数字は、直接的あるいは間接的な要因を含め新型コロナが原因の死者数の総数が反映されるためパンデミック(感染症の世界的大流行)が及ぼした全面的な影響の度合いがより正確に把握出来るとも述べた。
その上で超過死亡を300万人とした今回の暫定数値は、南北アメリカ大陸や欧州地域から得た数字を材料に推定したものと説明。推定の数値を見直すためにはさらなるデータ収集や統計上の予測モデルの追加が必要とも付け加えた。