聖職者が酸攻撃、主教ら10人負傷 容疑者は精神病院へ ギリシャ
ギリシャ・アテネ(CNN) ギリシャで23日、37歳の聖職者が、同国正教会の主教らが出席する会合で酸攻撃を仕掛け、10人が負傷する事件が起きた。
容疑者の男は拘束され、同国警察の報道担当者によると、首都アテネの精神病院に移され、警察の監視下に置かれている。
この事件で、ギリシャ正教会の要職者7人の他、3人がやけどを負って病院へ搬送された。
同国メディアの複数の報道によると、名前が明らかにされていない容疑者の男は、薬物に関連する違反行為をとがめられ、自身の振る舞いに関し、懲戒処分の審議にかけられていたという。
警察当局は、男の拘束に関わった警察官、また弁護士と会合の司会役の聖職者それぞれ1人が軽傷を負ったとしている。
男は複数のやけどを負って手当てを受けたものの、すでに退院したという。
男は事件前、すでに自身の行動を問題視されていたといい、同国のテレビ局「スカイ」の報道によると、容疑者の赴任先である、同国北部の町ベリアに近いアギア・バルバラ村の村長は、「この聖職者が村を出て行った際、彼が滞在していた住宅を清掃したところ、注射器や薬物が見つかった」と証言。
村人から金を借りても返済しなかったり、後任となった聖職者を脅していたりしたという。
事件を受けて、容疑者は24日に検察官の取り調べを受ける予定だったが、精神鑑定を実施するまで延期された。当局は現在のところ、容疑者が取り調べを受けられる状態ではないとしている。