ベラルーシ戦闘機が発進 旅客機が緊急着陸、搭乗の活動家逮捕

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ミンスク国際空港に緊急着陸したライアンエア機/AFP/Getty Images

ミンスク国際空港に緊急着陸したライアンエア機/AFP/Getty Images

(CNN) ギリシャからリトアニアに向かっていた欧州の格安航空大手ライアンエアの旅客機が、ベラルーシ大統領の命令で発進した戦闘機に先導されて同国の首都ミンスクの空港に緊急着陸し、搭乗していた反体制派の活動家が同空港で逮捕された。ベラルーシの国営放送が伝えた。

ベラルーシ内務省は23日、亡命していたロマン・プロタセビッチ氏をミンスク空港で拘束したと発表した。プロタセビッチ氏はベラルーシのルカシェンコ政権を批判していた。

ライアンエア機はギリシャの首都アテネからベラルーシの上空を経由して、リトアニアの首都ビリニュスに向かう途中だった。

ライアンエアによると、ベラルーシの管制塔から「機内に安全上の脅威」の可能性があると告げられて、最も近いミンスクの空港に緊急着陸するよう指示された。着陸後に乗客を降ろして地元当局が保安検査を実施。不審物は見つからず、当局が出発を許可して同機は乗員乗客を乗せ、約5時間後にミンスクを出発した。

ミンスクで拘束されたロマン・プロタセビッチ氏。写真は2020年8月撮影/Michal Fludra/NurPhoto/Getty Images
ミンスクで拘束されたロマン・プロタセビッチ氏。写真は2020年8月撮影/Michal Fludra/NurPhoto/Getty Images

ベラルーシで逮捕されたプロタセビッチ氏は、反政府デモの組織に使われていたメッセージアプリ「テレグラム」のチャンネル「ネクスタ」や、政府批判を展開していた別のチャンネルの創設者。両チャンネルともベラルーシでは過激派組織に指定され、プロタセビッチ氏はテロに関与したとして政府に指名手配されていた。

ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は1994年以来、政権の座にあって、昨年9月に突如として6期目に就任した。その前に行われた選挙に対しては異議が申し立てられており、欧州連合(EU)は選挙の正当性を認めていなかった。同国では昨年夏に大規模な抗議デモが広がった後、ルカシェンコ大統領や国家治安当局が反体制派や野党勢力の指導者を強制的に国外退去させたり拘束したりしていた。

ライアンエアの旅客機が緊急着陸した経緯については情報が錯綜(さくそう)している。

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