反政権派幹部3人が拉致被害か ベラルーシ
(CNN) ベラルーシの反政権派組織「調整評議会」は7日、声明を発表し、首都ミンスクの中心部で幹部3人が何者かに拉致されたと明らかにした。一刻も早く3人を解放するよう求めている。
ベラルーシでは8月9日の大統領選でルカシェンコ氏の6選が決まったのに対し、不正疑惑が指摘されている。調整評議会は対立候補として選挙に臨んだスベトラーナ・チハノフスカヤ氏が率いる組織で、平和的かつ秩序立った政権の移行に向けた調整を行うことを目指す。
チハノフスカヤ氏は7日、CNNのクリスティアン・アマンプール記者とのインタビューで、評議会幹部のマリヤ・コレスニコワ氏が拉致されたのは「確実だ」との見解を表明。評議会のメンバーは「追跡され、さらわれ、嫌がらせを受けている」と語った。
またコレスニコワ氏がその後どうなったかは分からないとし、「国外に逃げたかもしれないし、まだ投獄されているのかもしれない。それは誰にもわからない」と述べた。
チハノフスカヤ氏は8月、ベラルーシの隣国のリトアニアに逃れていた。
ベラルーシの地元ニュースサイトは、コレスニコワ氏が7日午前にミンスクで拉致されたと、目撃者の証言を引用して報道。CNNは3人の幹部の拉致について独自に確認していない。調整評議会の広報担当者に取材したところ、3人のいずれとも携帯電話での連絡がつかない状態になっているとの回答を得た。
ベラルーシ当局はCNNによるコメント要求に応じておらず、拉致の疑惑についても公に発言していない。
調整評議会はコレスニコワ氏のほか幹部2人も拉致されたとしているが、そう考える理由を尋ねたCNNの質問には返答しなかった。