アフガン唯一の全寮制女子校、全生徒・教職員がルワンダに移動
(CNN) アフガニスタン唯一の全寮制女子校が、全生徒および職員数百人をアフリカ東部のルワンダへ避難させていたことが分かった。同校の校長が24日、明らかにした。
この数日前、イスラム主義勢力タリバンによって同国政府は崩壊。同勢力がかつて権力を握っていた際、同国では女子教育が禁止されていた。
首都にある私立学校、アフガニスタン指導者学院(SOLA)の共同創立者であるシャバナ・バシージラシーフ氏はツイッターに、「先週、我々は250人近い生徒、教員、職員、および家族らによるカブールからの出発を完了させた」と投稿。「皆カタールを経由し、ルワンダへ向かっているところだ。同地で我々は、我が校の全生徒のために海外での学期をスタートさせるつもりだ」とツイートした。
同校長はまた、いずれ全員で帰還することを希望しているとし、「我々の再定住は恒久的なものではない…現地の状況が許せば、アフガニスタンへと帰還したいと願っている。現在のところは、我々のメンバーに対するプライバシーを求める」とした。
同校の公式サイトによれば、バシージラシーフ氏はまだ10代だった頃、「母国の各地で少女に良質の教育を受ける機会を提供するという使命」を掲げて、同校を共同で創立。
今回の投稿の数日前に同氏は、生徒らの記録を焼却したことを公表し、「消し去るためではなく、その家族を守るため」にしたと説明していた。
同氏は、米軍の主導による2002年の進攻を受けてタリバン政権が崩壊した数カ月後、数多くの女子生徒たちが実力試験を受験するよう勧められたことを回想。戦闘員が全ての女子学徒の存在を消そうと記録を焼いたため試験が必要とされていたが、そのときの少女の一人が自身だったという。
12年にCNNの番組に出演した際は、タリバンが前回政権に就いた6歳当時に、教育を受けるための秘密の教室ネットワークに登録されたと述懐。タリバンに殺されたくなくてやめたかったが、両親から背中を押されたという。
「父は、持っている物はすべて失い、お金も盗まれるかもしれないが、おまえの中に存在するものは常にここにあると話した。頭を指さして『教育は人生の最大の投資だ。それを後悔してはいけない』というのが口ぐせだった」と語った。こうした経験が学校の立ち上げにつながったという。