ノーベル化学賞 米独の有機化学者2氏、有機触媒の研究で
(CNN) スウェーデン王立科学アカデミーは6日、今年のノーベル化学賞を、独マックス・プランク研究所のベンジャミン・リスト氏と米プリンストン大学のデービッド・マクミラン氏に授与すると発表した。
両氏はそれぞれ2000年に不斉有機触媒を開発した業績が評価され、共同で受賞した。
有機触媒は酵素、金属触媒に続く第3の触媒と呼ばれる。有機分子の合成を促す触媒として、小さな有機分子そのものを使う技術で、触媒の概念を大きく転換した。現在も新薬の開発や太陽電池などに広く活用されている。
リスト氏は電話を通して、会場の記者団からの質問に答えた。受賞はまったく予想外で、朝食中にスウェーデンから電話が入り、夫人と顔を見合わせたという。ノーベル賞でさらなる自由を手にした心境だと語り、引き続き不可能を可能にするような発見を目指したいと述べた。