収監中のロシア反政権派指導者ナバリヌイ氏、詐欺罪でさらに禁錮9年
(CNN) ロシア国営タス通信によると、ロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏(45)に重犯罪刑務所での禁錮9年の刑が言い渡された。
同国で政治的異論に対する弾圧が強まっている中、プーチン政権批判で知られるナバリヌイ氏は、自身が設立した反汚職基金から金を盗んだとして、モスクワの裁判所から詐欺罪で有罪判決を受けた。
ナバリヌイ氏は、昨年2月に保護観察条件違反で逮捕された後、現在拘置所で2年半の禁錮刑に服している。
ロシア国営RIAノーボスチ通信は弁護士の話として、120万ルーブル(約137万円)の罰金も科されたナバリヌイ氏は判決を不服として控訴すると報じている。
ナバリヌイ氏は昨年2月、神経剤「ノビチョク」による中毒で数カ月療養したドイツからモスクワに到着した後に拘束された。同氏はこの毒殺未遂はロシア連邦保安庁とプーチン大統領によるものだと主張している。
ロシア連邦金融監視局によると、ロシアは1月、ナバリヌイ氏と同氏の側近を「過激派のテロリスト」に指定。同氏の反汚職基金も昨年、ロシアの裁判所から「過激派」組織として活動が禁止された。
ロイター通信によると、ナバリヌイ氏はソーシャルメディアを通じてロシアのウクライナ侵攻を非難し、全国の反戦デモを「戦争と死に対する運動の基幹」と擁護している。