地下室に腐敗した5人の遺体、回収の現場をCNNが取材 ウクライナ
(CNN) ウクライナ首都キーウ(キエフ)近郊の町ブチャで、地下室から見つかった5人の遺体を回収する様子を、ウクライナ当局が海外メディアに取材させた。
CNN取材班はこの地下室を訪れ、回収前の遺体を目撃した。遺体は腐敗が進んだ状態だった。
ウクライナのアントン・ゲラシチェンコ内相顧問は現場でCNNに対し、男性5人はロシア兵によって拷問され、処刑されたと語った。ゲラシチェンコ氏の主張について、CNNは独立した立場から確認することはできていない。
5人の遺体が見つかった地域は、数日前までロシア軍に占拠されていた。現場周辺にはまだ塹壕(ざんごう)や装甲車の跡が残り、ロシア軍の配給品の残りもあった。占領地の入り口にはロシア軍のシンボル「V」の文字が描かれていた。
死亡していた5人は両手を後ろ手に縛られ、ほとんどは頭だけでなく手足まで、何カ所も銃で撃たれていた。遺体の横には複数の薬きょうが落ちていた。
遺体はボランティアが回収して遺体袋に入れ、後に現場から搬出された。
ボランティアの1人は大量の遺体を回収しているとCNNに話し、「数十ではなく数百」だったと語った。このボランティアチームは3日に回収された少なくとも30人の遺体袋をCNNに示し、4日にはさらに、地下室で見つかった5人を含む9人の遺体を見せた。
キーウ郊外ではこのボランティアチームを含めて複数のチームが活動している。