「息子夫婦が孫をつくってくれない」、両親が損害賠償求め提訴 インド
ニューデリー(CNN) インド北部ウッタラカンド州の夫婦が自分たちの息子夫婦を相手取り、結婚して6年たつのに孫をつくらないとして、5000万インドルピー(約8300万円)の損害賠償を求める訴えを起こした。
訴訟を起こしたのは同州ハリドワールに住むサーダナ・プラサードさんとサンジーブさん夫妻。1人息子(35)とその妻(31)に対し、5000万インドルピー(約8300万円)の損害賠償を求めている。
CNNが参照した訴状によると、プラサードさん夫妻は、およそ2000万ルピーをかけて1人息子を育てたと主張している。弁護士は16日、「夫妻は息子を育て、教育を受けさせ、能力をつけさせ、パイロットにした。それにはお金がかかった」「近所の人たちが孫と遊ぶ様子を見て、自分たちも孫をもつべきだと感じている」と説明した。
弁護士によれば、プラサードさん夫妻は「息子夫婦が自分たちだけで暮らすために結婚させたわけではない」と主張して来年には孫をつくるよう求め、そうでなければ損害賠償を支払うよう要求。自分たちが年をとっても面倒を見てくれる人がいないことに不安を訴え、「親なら誰でもいつかは祖父母になりたいと思っている」と話しているという。
訴状によると、プラサードさん夫妻は息子夫婦のために車を購入し、新婚旅行の費用も負担していた。訴状には息子の妻の親族に対する不満も列挙されている。
裁判手続きのための審問は17日に予定されている。
こうした訴訟にまで発展することはまれだが、インドでは家を継いで高齢の両親の面倒を見るのは子どもの義務とみなされることも多い。