サル痘、シンガポールで感染確認 韓国で疑い例2人
(CNN) 欧米などで感染が広がっている天然痘に似たウイルス性疾患「サル痘」の感染者が、シンガポールで確認された。韓国では新たに疑い例の患者2人が報告されている。
今年の流行が始まってから、東南アジアで感染者が見つかったのは初めて。15~17日の間にシンガポールに滞在した英国人男性で、先週から発疹や頭痛、発熱の症状があり、20日に検査で陽性反応を示した。
シンガポール保健省が21日に発表したところによると、男性は滞在中、ほとんどホテルの部屋で過ごしたが、16日にマッサージ店と3カ所の飲食店を訪れていた。
濃厚接触者13人が特定され、接触追跡が進められている。男性は国立感染症センターで治療中だという。
シンガポールで最後にサル痘の感染者が確認されたのは2019年。ナイジェリアから結婚式に出席するために渡航した38歳の男性だった。
韓国の患者のうち1人は20日に入国した外国人で、皮膚などに症状が出た後、釜山市内の病院へ運ばれた。
韓国疾病管理庁(KCDA)によると、もう1人は15日にドイツから戻った韓国人。帰国便搭乗の前から頭痛の症状があり、到着時には発熱、のどの痛み、倦怠(けんたい)感や皮膚症状が出ていた。現在、ソウル市内の病院で治療を受けている。
KCDAは検査の結果が分かり次第、記者会見を開く構えだ。
サル痘は西アフリカや中央アフリカの風土病として数十年前から発生していたが、現在は数十カ国で2500人あまりの感染者が報告されている。