欧州で新型コロナの新たな波、感染力強い変異系統が主流に
(CNN) 欧州で新型コロナウイルスの症例数が急増している。感染力の強いオミクロン株の変異系統の感染拡大が原因とされ、抗体値の低下や夏の旅行シーズン到来に伴い、世界的感染の新たな波に対する警戒感が強まっている。
欧州疾病予防管理センター(ECDC)は先週、オミクロン株の変異系統「BA.4」と「BA.5」が欧州連合(EU)諸国で主流株になり、症例数が急増するとの見通しを示していた。
米オックスフォード大学のOWIDプロジェクトによると、感染者数はポルトガル、ドイツ、フランス、ギリシャ、オーストリア、イタリア、スイス、スペインなどの各国で増えている。
オミクロン株の下位系統BA.4とBA.5は、それまでの系統よりも感染力が強く、免疫をかわす能力が高いことが研究で示されている。つまり、過去の感染もワクチン接種も、こうした系統の感染を防ぐ役には立ちにくい。
ただ、BA.4とBA.5は重症化には結びつきにくいと思われる。それでも症例数が増えれば入院患者や死者も増える可能性がある。