アルゼンチン副大統領に禁錮6年、大統領時代の汚職の罪
(CNN) アルゼンチンの裁判所は6日、大統領時代の汚職の罪に問われたクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル副大統領に対し、6年の禁錮と公職からの追放を言い渡した。
キルチネル副大統領は在任中であることから一時的に免責され、すぐには収監されない。起訴内容については全面的に否認しており、判決を不服として上訴することもできる。ただ、来年の大統領選にも上院議員選にも立候補はしないと表明した。
検察によると、フェルナンデス被告は政府関係者と共謀して多額の道路工事を発注していたが、そうした工事は不完全で価格が不当に高く、不必要だったとされる。
フェルナンデス被告は大統領だった2007~15年にかけ、サンタクルス州の道路工事のため、特定の建設会社に公的資金を不正に分配したとして有罪を言い渡された。
問題の建設会社は家族の友人のラサロ・アントニオ・バエス被告が経営しており、裁判所は、同社との取引は両被告の利益のためだったと認定した。
アルゼンチンの国営通信テラムによると、フェルナンデス被告は03~15年にかけ、バエス被告の会社の利益のためにサンタクルス州の国道工事の80%を受注させたとされる。
バエス被告のほか、公共事業や国道担当の元幹部も不正に関与したとして禁錮6年を言い渡された。