ロシアの富豪議員、インドのホテルで転落死 同行の友人も2日前に死亡
(CNN) インドに滞在していたロシアの富豪で地方議員のパーベル・アントフ氏が24日、ホテルの3階から転落して死亡した。インド警察が27日に明らかにした。
インド北東部オリッサ州の警察によると、アントフ氏が死亡する2日前には、一緒に旅行していた友人のウラジーミル・ブダノフ氏も、アントフ氏の65歳の誕生日に心臓発作を起こして死亡していた。
ブダノフ氏は61歳で、心臓病の持病があったという。
警察は、アントフ氏がオリッサ州ラヤガダ地区にある滞在先のホテルの3階から飛び降りて自殺したとみている。まだ検視報告書は公表されていないものの、事故死や自殺を含む「不自然死」と判断したとしている。
ロシア国営タス通信によると、アントフ氏は同国西部ウラジーミル州の地方議員。22日に65歳の誕生日を祝っていた。
2018年には、フォーブスがまとめたロシア議員の長者番付で1位にランクされていた。同年の年収は約99億7000万ルーブル(現在のレートで約190億円)だった。
アントフ氏はプーチン大統領率いる政党「統一ロシア」に所属していた。
6月にはメッセージアプリ「ワッツアップ」への反戦メッセージ投稿に関して否定を余儀なくされ、プーチン氏支持を表明。「不幸な誤解と技術的誤り」があったと釈明し、問題の投稿は削除されたと説明していた。
オリッサ州警察によると、ロシア大使館には連絡を取り、2人の遺体の火葬が許可された。
インド・コルカタのロシア総領事は26日、ロシア国営RIAノーボスチ通信に、インド滞在中のロシア人2人の死に関して不審な点はないと語った。
ロシアの著名実業家は今年に入って少なくとも12人が、自殺や不慮の事故によって死亡したと伝えられている。