インド、新変異株出現を警戒 隣国中国で感染拡大する中
ニューデリー(CNN) インドのマンダビヤ保健相はこのほど、国民にワクチン接種やマスク着用を含む新型コロナウイルスの予防策を取るよう呼び掛けた。隣国の中国では感染が急拡大しており、インドは新変異株が出現する可能性に警戒を緩めていない。
マンダビヤ氏は22日の議会証言で、国内の空港に到着した海外からの渡航者の2%に無作為検査を行うと説明した。これに先立ち同氏は地方当局に対し、陽性サンプルを研究所に送って新型株の有無を調べるよう要請していた。
マンダビヤ氏によると、各州はマスク着用や手指消毒剤の使用、呼吸器衛生の維持、社会的距離の確保の必要性について住民に周知するよう指示を受けているという。
マンダビヤ氏は21日にも、国内の感染状況を検証する会議で、「コロナはまだ終わっていない。全関係者に警戒と監視強化を指示した」と述べていた。
人口13億人のインドは今年、感染者の減少を受けてコロナ規制を緩和した。屋外ではマスクを着用していない人の姿が目立つ。
一方、今月上旬に「ゼロコロナ」政策の拙速な解除に踏み切った中国では、都市から農村部に感染が広がる事態が警戒されている。
先週発表された研究によると、中国では感染者の急増で100万人近い死者が出る恐れがあり、国内の医療機関の多くが逼迫(ひっぱく)する可能性も高いという。