「まるで射撃場の七面鳥」、ドネツク州の激戦地で大損害被るロシア軍 今後の攻勢に向け暗雲も
兵士の練度に疑問の声
英国防省は12日の報告で、ブフレダールのような戦場でのロシア軍の損失拡大について、「様々な要因が絡んでいる公算が大きい。具体的には熟練の兵士や連携の欠如、前線一帯での資材の不足などだ」と分析した。
ウクライナの当局者によると、ブフレダール周辺に展開するロシア軍には職業軍人からなる部隊のほか最近動員された兵士、DPRの民兵、「パトリオット」と呼ばれる民間軍事会社の歩兵などが不規則に加わっているという。パトリオットはロシア国防省に近い会社と言われる。
ブフレダール周辺での苦戦は、より広範なロシア軍の攻勢にとっても良い兆しとはならない。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は、こうした失敗がロシアの超国家主義者らの確信を一段と弱める公算が大きいと指摘する。これらの層は、ロシア軍に戦況を決定する攻勢をかける能力があるとの見解を示している。
しかし、ロシア軍が作戦のペースを上げる中、ウクライナ軍の部隊の一部では弾薬が不足しつつある。専門家らはウクライナ側の課題として、前線の部隊に砲弾や対戦車ミサイルなどを迅速に再供給することを挙げた。