中国がロシアに兵器供与検討の兆候を確認 NATO事務総長
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は23日、中国がウクライナでの戦争でロシアを支援しようと同国への兵器供与を「検討し、計画している可能性がある」とみられる「兆候」を確認したと明らかにした。ロイター通信とのインタビューで述べた。
ストルテンベルグ氏は「中国からロシアへの殺傷力のある兵器などの供給は確認されていないが、中国がそうした兵器の供与を検討し、計画している可能性がある兆候を確認している。米国やその他の同盟国が極めて明確に警告しているのはそのためだ」と説明した。
その上で「違法で、国際法に甚だしく違反しているロシアの戦争を中国はもちろん支援すべきではない」とも述べた。
また、中国は国連安全保障理事会の常任理事国であり、ロシアのウクライナでの戦争は国連憲章に違反しているとも指摘した。
「他国の保全を尊重し、軍隊を大挙して送り込んで他国の領土に侵入しないというのが国連憲章の基本原則であり、中国はロシアの違反行為に加担すべきではない」と述べた。
ブリンケン米国務長官は先週、中国がロシアに「殺傷力のある兵器の支援」の提供を検討していることについて懸念を示した。
ブリンケン氏は18日、ドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議の場で中国外交トップの王毅(ワンイー)共産党政治局員と会談。「中国にロシアへの物資支援を行わないよう警告した」と明らかにした。