ロシア民間軍事会社トップ、バフムート掌握を主張 ウクライナは否定
(CNN) ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップ、エフゲニー・プリゴジン氏が2日にウクライナ東部バフムートを「法的に」掌握したと主張したことについて、ウクライナ当局はこれを否定した。
プリゴジン氏は、殺害された著名軍事ブロガーのウラドレン・タタルスキー氏を悼んで、バフムートにロシアの旗を掲げるなか、こうした主張を行った。プリゴジン氏によれば、旗は議会の建物で掲げられたという。その後、がれきのなかで旗が掲げられる様子を捉えた動画が出回った。
ウクライナ軍東部方面部隊の報道官はCNNに対し、「バフムートにある行政府の建物は全て破壊された」と述べ、プリゴジン氏がどの建物について言及しているのか分からないとした。
報道官は「夜に、彼は何かの残骸にぼろきれのようなものを置いた。赤外線カメラからのよくわからない画像が示された」と述べ、現実にはロシア側は9カ月間にわたってバフムートを掌握することができていないと言い添えた。
報道官によれば、これとは対照的に、ウクライナ軍が旗を掲げるのは、敵部隊を追い払い、状況を安定化させてからだという。
報道官は、バフムートのかなりの部分が依然としてウクライナ軍の完全な支配下にあるとし、今回の主張について、プリゴジン氏の「希望的観測」との見方を示した。
報道官によれば、ロシア軍はバフムートを包囲できず、戦況も打開できず、大きな損失を被っている。
報道官によれば、過去24時間で、バフムートではロシア軍の兵士154人が死亡したほか、144人が負傷した。1人を捕虜にしたという。