「弾薬供給は要求の10%」 ワグネル創設者、ロ軍上層部を非難
(CNN) ロシアの民間軍事会社ワグネルを率いるエフゲニー・プリゴジン氏は9日、ロシア軍上層部がワグネルの戦闘員を支援せず、ウクライナ東部の激戦地バフムート近くの前線維持にも失敗したと非難した。
プリゴジン氏は「ロシア国防省のある部隊が我々の側面の一つから逃げ出し、陣地を放棄した。幅2キロ近く、奥行き500メートルほどにわたって前線が空白になった。どうにかワグネルがその穴を埋めた」と述べた。
さらに、弾薬が十分に供給されればワグネルがバフムートを制圧できるだろうが、ロシア政府は当初の約束を撤回したと指摘した。
プリゴジン氏によると、政府は弾薬供給を7日に約束したという。同氏は翌8日朝、政府がワグネルの求めるもの「すべて」を供給するとの命令を出したと述べた。だが、その後供給されたものは「要求のわずか10%」だったという。
「我々はあからさまにうそをつかれた」と同氏は述べ、責任はロシア軍制服組トップのゲラシモフ参謀総長にあるとした。
プリゴジン氏は「参謀総長が今朝、全ての数字を修正し、10分の1に減らした」と証拠を示さずに主張。さらに「このまま行くと戦えなくなる」と危機感を示した。
ただし、ワグネル戦闘員はバフムートから撤退せず、「もう何日かは頑張る」という。
「我々の今日の敵はウクライナ軍ではなくロシアの官僚だ。特に戦争に近いところにいる官僚だ」と述べた。そして「砲弾は倉庫にある。産業界がこれらの予備を生産しているが、部隊に提供される代わりに、倉庫に備蓄されている。それが何のためなのか誰も知らない。敵を殺すのに砲弾を使う代わりに、彼らはワグネルの兵士を殺している」と主張した。