中国の婚姻数、22年は過去最低を更新 ピークからほぼ半減
香港(CNN) 中国民政省が9日に発表した2022年の婚姻件数は約683万と、同省が統計を公表し始めた1986年以降の最低記録を更新した。
中国の婚姻件数は13年に1300万件あまりのピークに達してから、年々減り続けている。22年は21年の763万件から10.5%減少し、ピークに比べてほぼ半減した。
中国では出生率の低下も目立ち、22年の人口は約60年ぶりに減少した。
婚姻数、出生数の減少が深刻化している背景には、高い失業率や生活費の高騰、3年近く続いた「ゼロコロナ」政策の影響などがある。
共産党機関紙・人民日報系の環球時報は12日、専門家の話として、晩婚化や若者の減少、根強い男女格差を要因に挙げた。
当局は大規模なお見合いパーティーを開催し、結納金の抑制を呼び掛けるなどの対策を試み、各地で「適齢期」での結婚を促す運動を展開している。
少子化や人口減少の傾向は中国だけにとどまらない。日本や韓国も同様の問題を抱え、支援金の給付などを通して出産を奨励してきたが、大きな成果は出ていない。