ワグネルは「単に存在していない」 プーチン大統領
(CNN) ロシアのプーチン大統領は13日、同国の民間軍事会社ワグネルに関連して先月クレムリン(ロシア大統領府)で開かれた会談の内容について初めて明らかにした。会談にはワグネルの指揮官35人が参加。組織を創設したプリゴジン氏もそこに含まれていた。
先月29日の会談の数日前には、ワグネルの戦闘員が短い間ながらロシア政府に対する武装反乱を起こしていた。
プーチン氏は会談で、ウクライナの戦場におけるワグネルの戦いぶりを評価したと説明。一方で先月24日の武装反乱に関する検証内容も明らかにしたと述べた。その上で、自分たちの戦闘経験を活用しつつ引き続き軍務に就く選択肢があることを出席者らに示したという。
ロシアのコメルサント紙のインタビューに臨んだ同氏は、ワグネルを今後も戦闘部隊として保持するのかどうか問われると、「民間軍事会社ワグネルは存在していない!」と声高に発言。「我が国には民間軍事組織のための法律がない! それは単に存在していない!」と続けた。
さらに「そのような合法的な組織はない」「集団として存在はするが、法律上はそうではない」と繰り返した。
「これは現実に合法化するかどうかという別の問題に関わってくる。ただそれは議会や政府で議論されるべきで、簡単に答えは出ない」(プーチン氏)
プーチン氏は、ワグネルの指揮官35人に対し、様々な雇用の選択肢を提示したと明らかにした。そこには彼ら直属の司令官の指揮下で活動するという内容も含まれる。「セドイ」のコールサインで知られるこの司令官は、過去16カ月にわたってワグネルの戦闘員を率いてきた人物だという。
「彼らは全員ひとつの場所に集まり、引き続き軍務に就くことも可能だった」「彼らにとっては何も変わらなかっただろう。これまでと同じ人物の指揮下に入ることになる。それは常に自分たちの本当の司令官であり続けた人物だ」(プーチン氏)