9歳男児がぜんそく発作で死亡、山火事の煙と関連か カナダ
(CNN) 山火事が続発しているカナダ西部ブリティッシュコロンビア州で、9歳の男児が先週、重いぜんそく発作を起こして死亡した。検視当局は、山火事の煙によるぜんそくの悪化が死因だった可能性を調べている。
両親がカナダ放送局CBCに語ったところによると、男児は生まれてからずっとぜんそくを抱え、薬の吸入器を常時持ち歩いていた。
検視当局は17日、死因はまだ断定できていないとしたうえで、煙との関連を調査中だと報告した。
両親によれば、当日は大気汚染が比較的軽く、男児は友人らと水上公園で遊んだ後、誕生日パーティーに出かけた。体調不良の兆しはなかったが、夜になってせきを始めたため、両親は吸入器を渡して呼吸に意識を集中するよう声をかけた。
せきが悪化したため病院へ運んだが、男児はその後、意識不明に陥った。母親はCBCに「病院は全力を尽くしてくれた。私はただそばに立って、息子に愛していると伝え、呼吸をしてと言い続けた」と話した。
検視当局は、煙の危険性とそれを抑えるための対策について、地域社会が認識を深めつつあると指摘した。
子どもは大人より気道が狭く肺も十分に発達していないため、呼吸困難に陥りやすい。
カナダでは18日の時点で900件以上の山火事が続き、これまでに少なくとも2人の消防士が消火活動中に死亡した。
ブリティッシュコロンビア州には17日から18日にかけ、一部の地域で煙の濃度が上がるとの警報が出ていた。