ロシア元将官、獄中で急死 「プーチンの宮殿」の詳細握る
(CNN) ロシア国営のRIAノーボスチ通信は27日までに、黒海にあるプーチン大統領の邸宅の建設の詳細に通じているとされ、汚職の罪などで刑務所に収監中だった同国連邦保安局(FSB)の元将官が収監中に死亡したと報じた。
ゲンナジー・ロピレフ元将官で、同通信によると「突然、病状を訴え」、地元の病院に搬送されたが今月16日に死亡したという。
2017年に汚職の罪で有罪となり、ロシア中央部リャザン州にある矯正施設に9年以上、服役していた。国営タス通信によると、総額約7万4000米ドルの収賄の罪に問われていた。
RIAノーボスチ通信によると、ロピレフ元将官は短銃や弾薬の違法所持でも有罪が言い渡されていたが、控訴してこれらの罪状は取り消されていた。
ロシアのメディア「RBC」は、裁判の開廷時に元将官の弁護士の発言を引用し、裁判所は金融詐欺での有罪を認めたと報道。この罪状は、ロシア南部ソチにあるプーチン氏の夏季用の邸宅の通信工学設備を修理する契約に絡むものだった。
ロピレフ受刑者は全ての容疑で無罪を主張していた。
米シンクタンク「戦争研究所(ISW)」は、同受刑者の死亡について「不審な点がある」と指摘。「内部の関係筋は、ロピレフ元将官はこの邸宅の建設に関する秘密事項を握っていた」ともつけ加えた。邸宅は「プーチン(氏)の宮殿」ともしばしば呼ばれている。