ガザ南部への支援物資搬入、容認へ イスラエル安保顧問
(CNN) イスラエルのザチ・ハネグビ国家安全保障顧問は17日、同国が封鎖しているパレスチナ自治区ガザ地区の南部への人道支援物資の搬入を認めると明らかにした。ただし、イスラム組織ハマスの介入が見られた場合は停止すると釘を刺した。
ハネグビ氏は「ハマスにではなく、避難する人々にのみ支援が向けられる必要がある」と述べた。
イスラエルはガザ北部の住民に南部へ避難するよう促しているが、ハネグビ氏はハマスが民間人を「人間の盾」として利用しようとしていると主張し、イスラエルの退避勧告はハマスによって封じられていると非難した。
イスラエルに対するハマスの攻撃について、ハネグビ氏は「たとえハマスのメンバーが避難所や地下トンネルに隠れたとしても、我々は彼らを殺す」と報復を明言。「ハマスは過去数年間のようにガザ地区での生活を維持できなくなるだろう」と述べた。
イスラエルとハマスの軍事衝突で、ガザでは危機が深刻化している。人道回廊を設けようと外交面で調整が進められているが、実現していない。ガザ地区とエジプトの境界では、支援物資がエジプト側で積み上がっており、またガザにいる人々はエジプト側に脱出できずにいる。
18日に予定されているバイデン米大統領のイスラエル訪問について、ハネグビ氏はイスラエルが「孤立しない」ことを示していると指摘した。
また、同国北部のレバノンとの国境沿いで衝突が起きていることを受けて、新たに戦争が起きる可能性についても言及した。レバノン南部はイランの支援を受けたイスラム教シーア派組織ヒズボラが支配している。ハネグビ氏は新たな戦線が生じる事態は避けたいとしつつ、たとえそうなっても我々は必ず勝利するとの見方を示した。