ナワリヌイ氏の遺体が所在不明、遺族側が返還を要求 ロシア
(CNN) ロシア極北の刑務所で死亡した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)の遺族が、遺体の即刻引き渡しを求めている。ナワリヌイ氏の広報担当者キラ・ヤルミシュ氏が17日に明らかにした。
ロシア刑務当局によると、ナワリヌイ氏は16日に刑務所を歩行中、体調不良を訴えて意識を失い、死亡した。死因は明らかにされていない。
ナワリヌイ氏の死に対して抗議運動が巻き起こり、西側の指導者らはプーチン大統領を非難している。
ヤルミシュ氏は、ナワリヌイ氏の母親に死亡通知が届いたと述べ、「アレクセイ・ナワリヌイは殺害された。アレクセイの母親に届いた公式通知によると、死亡したのは現地時間の2月16日午後2時17分だった」とSNSに投稿。「アレクセイ・ナワリヌイの遺体を家族に即刻引き渡すよう要求した」とした。
ナワリヌイ氏の遺体がどこにあるのかは分かっていない。
ヤルミシュ氏によると、母親と弁護士は17日、死亡確認のためナワリヌイ氏が収監されていた極北の刑務所を訪れた。
しかし2時間待たされた末に、遺体は近くのサレハルドの町にあり、ロシア連邦捜査委員会の捜査員が回収して捜査を行っていると係員から説明されたという。
そこでサレハルドの遺体安置所を訪れると、遺体はそこにはないと告げられた。
捜査委員会は17日、ナワリヌイ氏の別の弁護士に対し、捜査が完了するまで遺族に遺体は引き渡されないと説明したという。
「結果が出るのは来週になるとのことだった。彼らがうそをつき、あらゆる手を講じて遺体の引き渡しを阻んでいるのは明らかだ」とヤルミシュ氏は話している。
プーチン大統領を激しく批判していたナワリヌイ氏は、プーチン大統領を脅かす最大級の脅威だった。