豪ビクトリア州で大規模火災、3万人に避難指示
(CNN) オーストラリア南東部ビクトリア州で大規模な火災が発生し、28日正午までに州内の約3万人に避難指示が出た。
ビクトリア州とその西側の南オーストラリア州では、高温の乾燥した天気が続いている。雷を伴う激しい嵐が予想され、地表が乾いたままの「乾雷」が発生する可能性もある。
ビクトリア州消防隊の責任者によると、気温が40度に近づき、17~19メートルの突風が予想されるなど、火災の危険性が極度に高まっている。強風と暑さは、当初の予想よりやや長引く見通しだという。
22日に同州メルボルンの西約190キロの農村部で発生した火災は、今も鎮火していない。
すでに民家6棟が焼けた。今後さらに乾いた風にあおられ、人口の多い住宅地へ広がる恐れもある。
同州の大部分に「極めて危険」なレベルの火災警報が出ている。気象当局によると、特に州西部は火災が起きれば手に負えなくなり、壊滅的な被害が出るレベルとされる。
州有林100カ所以上が閉鎖され、数十カ所の学校と保育園で休校、休園が続いている。
オーストラリア南東部は2019年から20年にかけて「ブラックサマー」と呼ばれる大規模な森林火災に見舞われ、33人が死亡。ビクトリア州も甚大な被害を受けていた。