ナワリヌイ氏墓参に長蛇の列、葬儀当日に103人拘束 ロシア
(CNN) ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が埋葬されたモスクワ市内のボリソフ墓地に、何百人もの墓参者が詰めかけて長蛇の列を作っている。
ロシアの独立系人権団体OVDインフォが公開した写真には、ナワリヌイ氏の墓の前に並び、花を供える人たちの長い行列が写っている。
「人々は花を手向け、別れを告げ、追悼している」とOVDインフォは伝えた。
ロイター通信によると、ナワリヌイ氏の母リュドミラ氏も3日、前日に続いて墓参に訪れた。この日はナワリヌイ氏の妻ユリア氏の母も一緒だった。
47歳だったナワリヌイ氏は2週間前、極北の刑務所で死亡。1日に営まれた葬儀には、逮捕される恐れがあったにもかかわらず数千人が参列した。
ナワリヌイ氏に手向けられた花束/Ulf Mauder/picture-alliance/dpa/AP
厳重な警備が敷かれる中で、群衆からはナワリヌイ氏の名前や反プーチンのスローガンを叫ぶ声も上がった。
OVDインフォは3日、ナワリヌイ氏の葬儀の当日、ロシア国内の20都市で少なくとも103人が拘束されたと伝えた。現場には警官隊が出動して参列者の捜索や撮影を行い、金属探知機による検査を受けさせたという。
「途中で逮捕されることを恐れてコートの下に花を隠してやって来たという人もいる」「それでも別れを告げに来る人たちを止めることはできなかった」(OVDインフォ)
ナワリヌイ氏は過去に神経剤のノビチョクを盛られ、ドイツで数カ月にわたって治療を受けた後、2021年にロシアに帰国。到着と同時に逮捕され、残る生涯を獄中で過ごした。