南シナ海衝突で国民死亡なら戦争行為「同等」と警告、比大統領

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中国の沿岸警備船がフィリピン船に放水銃を使用する様子=4月30日、南シナ海/Handout/Philippine Coast Guard

中国の沿岸警備船がフィリピン船に放水銃を使用する様子=4月30日、南シナ海/Handout/Philippine Coast Guard

シンガポール(CNN) フィリピンのマルコス大統領は5月31日、領有権論争が続く南シナ海情勢に触れ、他国の故意の行為によってフィリピン国民が一人でも死亡した場合、戦争行為に「極めて非常に近い」とし、相応の対応措置を講じるとの考えを示した。

シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)での基調演説で表明した。南シナ海スプラトリー(南沙)諸島では比が主権を唱える海域で同国船舶への放水砲発射や衝突など中国による威圧的行動が加速しており、マルコス氏の今回の発言は中国への牽制(けんせい)を狙った形ともなっている。

同大統領は会議の出席者から中国海警局などの船舶との衝突に絡んで「レッドライン」の基準を尋ねられ、自国国民が1人でも死亡すれば、「我々が戦争行為と規定するものに極めて非常に近い」とし、それなりに対応すると言明した。

「フィリピンと協定を結ぶパートナー諸国も同一の基準を共有していると考える」とし、米国なども対抗措置を打ち出すことへの期待感をにじませた。

中国とのスプラトリー諸島での衝突で比側に既に負傷者が出ていることにも言及。仮に死亡者が発生するような事態になれば「間違いなくルビコン川を渡ったことになる。ほぼ間違いなくレッドラインだ」と続けた。

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