米、中国の「攻撃的な」行動非難 南シナ海でフィリピン船と衝突

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フィリピンが南シナ海のセカンド・トーマス礁に座礁させた老朽軍艦シエラマドレ号/Jam Sta Rosa/AFP/Getty Images/File

フィリピンが南シナ海のセカンド・トーマス礁に座礁させた老朽軍艦シエラマドレ号/Jam Sta Rosa/AFP/Getty Images/File

香港(CNN) 米国は17日、領有権争いが続く南シナ海で起きた中国船とフィリピン船の衝突を巡り、中国を非難した。重要な海上交通路である南シナ海では緊張が激しさを増しており、世界的な紛争の火種となる可能性が出ている。

両国の声明によると、中国船とフィリピンの補給船は17日、スプラトリー(南沙)諸島にあるセカンド・トーマス礁付近で衝突した。両国は非難の応酬を繰り広げている。

中国は南シナ海のほぼ全域に対して「議論の余地のない主権」を主張しており、その中には中国本土から遠く離れた地形も含まれる。一方、フィリピンを含む複数の政府はこれと競合する主張を展開している。

米国のカールソン駐フィリピン大使はX(旧ツイッター)で、中国の「攻撃的で危険な動き」を非難すると表明。これにより負傷者が発生し、「フィリピン船が損傷した」と明らかにした。

南シナ海で補給任務に向かうフィリピン沿岸警備隊の船舶の進路を塞ぐ中国海警局の艦船/Adrian Portugal/Reuters
南シナ海で補給任務に向かうフィリピン沿岸警備隊の船舶の進路を塞ぐ中国海警局の艦船/Adrian Portugal/Reuters

フィリピン、中国両国からは、衝突による負傷や被害の情報は寄せられていない。フィリピンのマルコス大統領は数週間前、南シナ海で他国の行為によってフィリピン人の死者が出れば、戦争行為に「非常に近い」ものになると警告していた。

マルコス氏は米国との関係強化を図っている。米国はこれまで、片方が第三者の攻撃を受けた場合の相互防衛義務を定めた1951年米比相互防衛条約への「鉄壁の関与」を強調してきた。

米国務省のミラー報道官は17日、「米国は同盟国であるフィリピンと共に立ち、状況をエスカレートさせる無責任な(中国の)行動を非難する」と明らかにした。

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