スターマー英新首相、国の「リセット」約束 14年間の保守党支配に幕

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首相官邸前で労働党支持者の声援に応える英国のスターマー新首相/Toby Melville/Reuters

首相官邸前で労働党支持者の声援に応える英国のスターマー新首相/Toby Melville/Reuters

ロンドン(CNN) 英総選挙で大勝を収めた労働党のスターマー党首(61)は5日、チャールズ国王から新内閣の組閣を正式要請され、首相の座を引き継いだ。スターマー氏は英国民に対し、「より穏やかな海」へと国を導く方針を約束した。

スターマー氏は英国史上最大規模となる多数派議席を確保して首相の任期をスタートさせる。広範囲に影響が及ぶ改革プログラムを導入するとみられている。

首相として初めて首相官邸前から演説したスターマー氏は、変化は今すぐ始まるという包括的なメッセージを打ち出した。

「我が国がより大きなリセット、国のあり方の再発見を必要としているのは誰の目にも明らかだ」と説明しつつも、自身が約束する国の再生には時間がかかると注意を促した。

「国の変革はスイッチを切り替えるのとは違う。今の世界は以前に増して不安定になっている」とも語った。

一方、保守党は過去最悪の結果に終わった。一部の識者からは、全体的な選挙結果を見ると、有権者は労働党に投票したが、保守党を排除した側面も同じくらい大きいとの見方が出ている。

保守党は定数650の議会で2019年から保持していた議席のうち、250議席以上を失った。短命に終わったトラス元首相や複数の閣僚が落選した。

5日朝の時点で前首相になった保守党のスナク党首は大敗の責任を取り、退任のあいさつで有権者に謝罪した。

スナク氏は後継者選出の手配が整い次第、保守党の党首を辞任する考えも発表。妻のアクシャタ・ムルティ氏が脇で見守る中、「皆さんの怒りや失望を耳にした。私はこの敗北の責任を取る」と表明した。

英国の政権移譲は速やかで、時に過酷なプロセスとなる。退任する首相は選挙での敗北から数時間以内に交代させられる。

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