ヒズボラ、新たな最高指導者を指名 ナンバー2のカセム師
(CNN) レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは29日、イスラエル軍の空爆で殺害された最高指導者ナスララ師の後継者として、ナイム・カセム師(71)を選出したと明らかにした。
カセム師は長くヒズボラのナンバー2の座にあり、故ナスララ師の副官を務めていた。カセム師は、最近のイスラエル軍による攻撃を生き延びた数少ない指導者のひとりだった。
ヒズボラはカセム師について、預言者ムハンマドの本物のイスラム教とヒズボラの中核的な原則に尽力していると言い添えた。
カセム師は今後、ヒズボラを率いることになる。ヒズボラはかつて、イスラエルと対立するイランの代理勢力としては最も強力な存在とみられていたが、ここ数週間はイスラエル軍の空爆により幹部が死亡したほか、数千人の戦闘員が負傷し、ミサイルに関する能力も衰えている。ヒズボラは現在、レバノン南部で、イスラエル軍の激しい軍事作戦に直面している。
イスラエルのガラント国防相はヒズボラの発表を受けて、X(旧ツイッター)に「一時的な任命だ。長くはない」と投稿した。
ベイルートにあるマルコム・H・カー・カーネギー中東センターの専門家は、最上位の聖職者という点でヒズボラにはほとんど選択肢がなかったと指摘。カセム師はよく知られた人物であり、ヒズボラにとっては当然の選択だったとの見方を示した。